結論から申し上げますと、なかなか難しいかもしれません。
不眠症と一括りに言われておりますが、不眠症は一つの病気ではありません。大部分の不眠症にはそれぞれ原因があり、対処法も異なります。
入眠障害(寝つきが悪い)・中途覚醒(眠りが浅く途中で何度も目が覚める)・早朝覚醒(早朝に目覚めて二度寝ができない)などの睡眠問題があり、そのために日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気です。
また不眠症は慢性不眠症と短期不眠症の二つに分けられます。不眠と日中の不調が週に3日以上あり、それが3カ月以上続く場合は慢性不眠症、3カ月未満の場合は短期不眠症となります。
「睡眠障害」による不眠症、睡眠時無呼吸症候群・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)・周期性四肢運動障害・うつ病による不眠や過眠などは、専門施設での検査と診断が必要です。これらの睡眠障害が疑われる場合には、日本睡眠学会の睡眠医療認定医や精神科医、脳神経内科医などへのご相談をお薦めします。
不眠が続く場合には、まず相談してみるといいでしょう。不眠について相談するだけでも不眠恐怖は和らぎます。
大切なのは、眠れないことを一人でくよくよ考え込まないこと。心配する気持ちそのものが、不眠を悪化させるだけではなく、こころ(うつなど)やからだ(ストレス性疾患など)に悪影響を与えてしまわないようにしましょう。
ご自身が不眠症かどうかも分からない場合もあると思います。そんな時でもまずは相談。これが一番大事かもしれません。